実体振り子を用いた慣性モーメントの理解

単振り子と実体振り子の周期を比較する。

 

【キーワード】


単振動、慣性モーメント

 

【目的】


一様な棒を例に挙げ、実体振り子の周期を理解させる。

 

【用意するもの】


材料 個数 備考
ボール

1つ

 

ヒモ

1本

ボールとヒモで単振り子を作る。

1本

密度が一様なもの。実体振り子を作るために使用。

 

【準備時間および実験時間】


10分

 

【実験準備】


単振子のヒモの長さを、棒の端から重心までの長さ(棒の半分の長さ)と同じになるように調整しておく。

 

【実験手順】【教員による説明】


  1. 単振り子と実体振り子を同時に振り、周期を比較する。(結果):実体振り子の周期が長いことがわかる。ここで、学生に実体振り子の有効な長さが、棒の端から重心までの距離よりも長い理由を考えさせる。
  2. 実体振り子の慣性モーメントを求め、実体振り子の周期を計算させる。そして、棒の端から重心までの距離の4/3倍の単振り子の周期と等しいことを理解させる。
  3. 単振り子のヒモの長さを、実体振り子の有効な長さ(棒の端から重心までの距離の4/3倍)と同じになるように調整する。実体振り子と単振り子を同時に振り、周期が等しいことを確認する。この結果から、質量が回転半径の二乗で慣性モーメントに寄与することを理解させる。

 

【動画】


 

 

【記事作成者】


三浦 裕一(名古屋大学理学研究科)

最終更新日時: 2014年 05月 7日(Wednesday) 22:20