光速の測定
光ファイバーを使って、光速を測定する。
【キーワード】
光速*
【目的】
長さの異なる光ファイバーの中を通る光の時間差を測定し、光速を求める。
【用意するもの】
材料 | 個数 | 備考 |
プラスチック光ファイバー | 3本 | 3種類の長さのファイバーを用意する。ここでは、CDの光読み取り伝送システムを使用 |
5V電源 | 1つ | パルス光の送信、受信回路とそれを作動させるために使用 |
2現象オシロスコープ | 1つ | 40MHz以上のもの |
【実験時間】
10分
【実験準備】
装置の配線をチェックし、事前に作動することを確かめておく。
【実験手順】
模型を箱などに入れて回覧し、学生に磁場の方向を確認させる。
- プラスチック光ファイバーを透過してきた光を観察する。透過距離が長い方の光は弱く、透過距離が短い方の光は強いことを確認する。右図では、左のファイバーの方が長い。
- 5V電源をパルス光の送信・受信回路につなぎ、時間差を測定する。そのため、右図のように配線をする。短いプラスチック光ファイバーを基準にして,長い光ファイバーの中を通過する時間差を2現象オシロスコープで観測させる。
- オシロスコープで、2つの回路の行路差に対応して光パルスの受けた時間差を見ることができる。時間差に相当する横軸の単位が重要である。4. ?速度の定義には、波の場合いくつか考えられるが、一番解りやすい速度の定義式:光の速度=光ファイバーの長さの差/その時間差、から光の速度を求める。
【教員による説明】
得られる光の速度は真空中のものでなく、プラスチックファイバー中の光の速度である。屈折率と光速の関係を学生に説明し、文献値の30万km/secは得られないことを示す。実際、測定で得られる値は約20万km/secである。
【注意点・備考】
屈折率と光速の関係を用いて、レンズで光が屈折する原理を理解させることもできる。
【記事作成者】
森 昌弘(愛知工業大学基礎教育センター)
最終更新日時: 2014年 05月 12日(Monday) 01:51